令和6年2月7日に教育学部4A教室で、連合王国グラスゴー大学のポール・レンチ(Paul Lynch)准教授が「イギリスの視覚障害教育と途上国支援(Education for students with visual impairments in England and assistance for developing countries)」というタイトルでショートレクチャーを行いました。レンチ准教授は、熊本大学大学院教育学研究科 古田弘子教授の科学研究費補助金研究「スリランカにおける障害児の教育的包摂」の活動の一環として来訪されました。なお、日本語通訳は古田教授と、熊本県の特別支援学校に勤務する清田教諭(特別専攻科)が行いました。
レクチャーでは、最初に、イギリスの視覚障害教育において「高い資質を有する視覚障害専門教員(Qualified Teacher of the Visually Impaired: QTVI)」がどのような役割を果たしているかについてお話されました。次に、専門家が圧倒的に不足するアフリカなどの開発途上国において、子どもの発達が関係者に一目でわかるように写真や図を多用した発達段階表について報告されました。最後に、アフリカで多く見られ、生まれつき色素が少ないためその外見から差別・偏見の対象となりやすいアルビノの人々への支援について紹介されました。
レクチャーは、対面とオンラインのハイブリッドで実施され、特に熊本県立盲学校からは仲山校長先生をはじめ、多くの先生方が参加し、質問してくださいました。短い時間でしたが、特別支援教育を学びながらも日頃ほとんど聞く機会のない事柄を知り、多くの刺激を受ける貴重な時間になりました。